大通BISSEトップページ/ショップからのお知らせ/ニホンドウ漢方ブティック/今月のちょこっと養生コラム ~八月~ 【〜冬病夏治〜】
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みなさんこんにちは。
8月7日は【立秋】です。この日から暦の上では秋となり、これからは少しずつ涼しくなりますが、まだまだ暑い日が続きますね。
漢方には「冬病夏治(トウビョウカチ)」という言葉があります。
冷えが原因でかかる冬の病気を、陽気が盛んな夏のあいだに予防・治療するという意味です。
中医学では、夏は自然界の陽のエネルギーが強くなる季節であり、自然界の一部である人体の陽のエネルギーが上昇して気が充満し、秋冬の寒さに対応できるように準備する期間と考えます。
冬になると「虚弱で風邪をひきやすい」「胃腸が弱い」「慢性の呼吸器疾患」などが出てくる方は、陽のエネルギーが弱いことが原因であるとされます。
夏はもともと「陽気」がたくさんある時期なので、冷えは起こりにくいはずなのですが、現代では、冷房の効いた部屋でノースリーブや素足で過ごしたり、氷入りの冷たい飲みものやアイスを食べるなど、カラダを過度に冷やしてしまう生活習慣によって、「陽気」が不足するようになりました。
<陽気を蓄えるには>
・冷たいものや生ものはなるべく控え、いただく場合は生姜やネギなど薬味を一緒に摂りましょう(ex.そうめんの生姜やネギ、お寿司のガリやシソなど)
・夜のビールやアイス、果物は控えましょう。
・温かい食事を摂り、お腹を冷やさないようにしましょう。
・冷房の風が直接身体にあたらないようにしましょう
(薄手の腹巻やスカーフ、ストール、足が冷える方はレッグウォーマーなどがおススメです)
・水分の取り過ぎに注意しましょう。(一度に沢山飲まず、少量をこまめに摂りましょう)
・早起きして、日光を浴びながらお散歩や軽い運動をしましょう。
・汗をかいたらこまめに拭き取りましょう。
・シャワーではなく湯船につかりましょう。
新型コロナウイルスが終息していないなか、今年の冬は、例年以上に自身の体調管理が課題になるでしょう。そのためにも、夏のあいだから日々の食生活を整えて内臓を冷やさないようにしておくことも大切です。
〈オススメの食材〉
ニラ、ネギ、ピーマン、カボチャ、羊肉、鶏肉、鮭、エビ、ナマコ、くるみ など。
きのこには、気を補い、免疫力を高める効能がありますので季節問わずいただきたいですね。
〈オススメの食薬〉
シナモン、生姜、山椒、クローヴ、フェンネル、よもぎ
✳︎これらは漢方薬の「温裏薬」に分類され、「寒」を除去する働きがあります。
陽のエネルギーを補い、促進する食材や食薬をご紹介しましたが、食材や漢方薬だけでは安心できません。たとえば、寝不足やオーバーワーク、ストレスなどは陽気の大敵です。心身のバランスが崩れると、陽気も消耗し、免疫力も低下します。
養生には飲食だけでなく、バランスのとれた生活習慣も含まれます。
今年の夏はこんなにも暑いのですから、冬どれだけ寒くなるのか考えると嫌になりますね。 夏の終わりのこの時期までにしっかりと陽をチャージして、陰が極まっていく秋冬に備えましょう。
漢方スタイリスト/ヨガ講師/アロマ検定1級 工藤かおり
フォト/千葉卓也
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