陽気が盛んになり、朝のお散歩が気持ち良い季節になりました。
みなさまお元気ですか。

「元気」があれば....からだ中に生命力が満ちあふれ、思考も明瞭で、日々快適に過ごすことができますね。

漢方ではこの良い気のことを「正気（せいき）」といい、臓腑、経絡、気・血・水などの人体の機能活動や自然治癒活動など、生命力すべてをさします。
体内の機能を正常に保ち、不調が起きても回復出来る能力で、健康な体は正気が充実していると考えられます。

この正気に対して「邪気（じゃき）」がありますが、不調を引き起こす原因です。
ばい菌やウイルスのようにからだの外からやってくるものもありますが、
季節や気象の変化からうける邪気（＝外因　風邪、火邪、暑邪、湿邪、燥邪、寒邪）と、体内に発生（＝内因　怒、喜、思、悲、憂、驚、恐）するものもあります。
※外因、内因については7、8月ににお伝えすることにしましょう。

正気が強ければ病気になりにくく、邪気に攻撃されて体内バランスが崩れても、もとに戻すことができます。
正気が不足していたり邪気が強いと病気や不調になりやすく、なかなか元に戻ることができなくなります。

ここ数年コロナウイルスという邪気が猛威をふるい続けていますが、
どんなに流行っていても、かからない人は必ずいるものですし、どんなに予防接種をしたり手洗い、うがい、マスクをしてもかかってしまう人もいます。
それは、なぜでしょう？

そこには、『正気の力の違い』があるのです。

そこで今一度、生活を見直してみましょう。
最近大笑いしましたか？
睡眠時間は充分にとれていますか？
1日、全く動かない事はありませんか？
食事のバランスはどうですか？油もの、砂糖が多くなっていませんか？
疲れをそのままにしていませんか？
マスクの中で呼吸が浅くなっていることに慣れていませんか？

漢方の大切な考えに扶正袪邪（ふせいきょじゃ）があります。
正気を強め邪気に対する抵抗力と、邪気を除去する能力を助けること＝扶正
邪気を取り除き症状を改善すること＝袪邪

食事、運動、休養で正気を整え邪気に負けない身体づくりをしましょうね。

撮影場所・明治天皇御小休所（桑園）

漢方スタイリスト／ヨガ講師／アロマ検定１級　工藤かおり
フォト／千葉卓也

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