今年も残すところ一ヶ月を切りました。
昨年に続き新型コロナウイルスに翻弄されながらも、
地震や大雨などの災害のニュースもとても多かったように思います。
『天人合一』という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。
人間は大宇宙の一環であると同時に、それ自体が小宇宙である。すなわち、人間は大自然の中の一存在であり、また、人間の存在自体が、大自然そのものであるという考え方である。従って、人間は大自然のあり方に背いて生きていくことはできない。大自然と調和し、自分自身の中の自然を見つめ、自然に生きることが大切である。
東洋医学の根本となる考え方です。
日が昇り明るくなると目が覚めて、日が沈み暗くなると眠くなる。
人は春から夏になり暖かくなると活動的になり、秋から冬になり寒くなると消極的になる。
熱い所の植物は寒い所では育たない。寒い所の動物は熱い所では生きていけない。
寒い地域で生きる人が熱い地域の食物だけを食べて生活すると体調を崩しやすくなる。
時期を外して植えた農作物はそもそも育たない。
まさに自然な流れですね。
黄帝内経『素門』✳︎1では、四季における肉体的・精神的態度を論じ、天地の気に調和して生活すべきであることを述べています。
四季における天地の気は「生・長・収・蔵」というリズムで変化しています。それは四季「春・夏・秋・冬」と対応した自然界のサイクルを表現しています。
春は生ずる
草木は芽吹き、動物は巣から這い出てきます。
夏は長ずる
草木はどんどん伸びて花々を咲かせ、葉を茂らせます。
動物たちも沢山食べて成長します。
秋は収(おさ)める
ひきしめるの意もあります。
葉を落として根、幹、種子を温存するための準備をします。
動物は実りを腹に蓄え、徐々に姿が見えなくなります。
冬は(かく)す、蔵(かく)れる
草木も動物も春と夏に吸収した陽気を、生命にとって厳しい冬の間、来るべき春を待って蔵し続けるのです。
気を静めて志を伏せ、全てにおいて満足するように過ごすことが大切です。
「天人合一」
私たちは大自然の一部に過ぎないのです。日本は四季の変化が分かりやすい島国ですから、自然を味わい、自然の声を聴き、感謝して自然に生きることを実践しましょう。不自然とは何かを学び、できる限り離れましょう。
何事も変化し続けています。"陰極まれば陽となる"という言葉があるように
ずっと闇は続きません。
2022年が皆様にとって穏やかで明るい年となりますように。
本年も全てにおいて心からありがとうございました。
✳︎1 黄帝内経素問 (こうていだいけいそもん)
原著は紀元前200年頃(前漢)から220年(後漢)の頃にかけて編幕された医学理論、鍼灸理論の書。
黄帝は伝説上の帝王であるが、黄帝と岐伯、伯高以下6名の医師との問答形式で書かれている。臨床に重きを置いた「霊枢」と合わせて「黄帝内経」と呼ばれる。「陰陽五行説」、「気」や「経路」の概念で医学を説いた原典。
漢方スタイリスト/ヨガ講師/アロマ検定1級 工藤かおり
フォト/千葉卓也
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