秋分を過ぎ、二十四節句では本格的に秋も深まる『寒露』に移り変わろうとしています。
草木に冷たい露が宿り朝夕はひんやりと肌寒く感じられるようになりましたが、
この夏は特に猛暑でしたね。避暑地と言われる北海道でも、札幌中心部の温度計が35℃を指した時にはびっくりしました。
秋に多い相談の1つに「肌荒れ」がありますが、
かさつき/かゆみ/吹き出物/シミなどの肌トラブルは、夏に受けた紫外線や汗などの肌ストレスが影響して、秋に症状として現れることが多くあります。
そこで、適度に潤い、張りのある健康的なお肌を保つためにまずおすすめの養生法は
『お白湯』です。
人の身体の約70%は水です。生物の源は海にあることからも、水は生命にとって必要不可欠な存在です。水そのものは陰性なので、そのまま飲むと身体を冷やしてしまいます。そのため火を使ってお白湯にしていただきます。
そして、血流が悪くなることも肌トラブルを悪化させる要因です。
血流が悪い状態だとリンパの流れも悪くなり、老廃物が流れずに肌にニキビや吹き出物として現れます。水分として白湯を飲むことで血流の流れも良くなると言われていますので、美肌効果に繋がると考えられています。
朝一杯のお白湯で身体を目覚めさせ、胃腸を温めて働きを活発にし、老廃物を排出させると良いでしょう。血流も良くなるので身体がぽかぽかして冷え性改善にもおすすめです。
(✳︎世界3代医学で漢方と同じ自然哲学を元にしているアーユルヴェーダでは、朝に白湯を飲むことで体内を浄化、きれいにしてくれる効果があると言われています。また、白湯はどんな体質にでも合うとされ、不純物が除かれるため体内に吸収されやすくなります)
現代の日本では気付けば冷たいものを摂る習慣があるようです。
喫茶店の水には氷が入り、ビールは一年中最高に冷えています。熱帯気候地帯ではないにも関わらず、健康に良いと人によっては朝からスムージーを飲み、せっせとお腹を冷やします。北海道でも真冬にアイスやジェラートを食べている若者をよく見かけます。
昔一緒に働いていた中医師は"日本人は冷やした烏龍茶を飲むのですね。薬局でも葛根湯(身体を温める漢方薬)のドリンクは冷蔵庫に入って売られていますからびっくりしました"
と言っていました。
中国では当たり前のように自作の温かいお茶をマイボトルに入れて持ち歩き、駅や空港に設置されている無料の給湯器でお湯を継ぎ足して飲むのだそうです。
確かに「湯」を冷やすというのは考えてみれば変な話です。
漢方の煎じ薬でも、夜に煎じて冷蔵庫で保管した翌朝の分は、『温めてから服用してください』とお伝えしますので、お腹を冷やさないのは養生の基本中の基本と言えます。
洗顔や保湿などの外側からケアももちろん大切ですが、内側が8割〜9割と思って養生していただきたいです。
肌は体の中を映す鏡です。ガラスを磨くように、内側と外側の両方から磨くことが大切ですね。
〜お白湯の作り方〜
鉄瓶を用いて水を沸騰させます。さらに15〜20分程沸騰させたものが白湯となります。熱いまま飲むと思っている方が多いようですが、冷まして体温より少し高いくらいの温度でいただくと飲みやすく吸収も良いです。
漢方スタイリスト/ヨガ講師/アロマ検定1級 工藤かおり
フォト/千葉卓也
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