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ニホンドウ漢方ブティック

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今月のちょこっと養生コラム ~十一月~

朝晩寒く、北海道ではストーブが欠かせない季節になりました。
11/7は立冬です。
夏の暑さが苦手な方は過ごしやすいことと思いますが、寒さが苦手な方は寒い冬を乗り切るために更に養生しなければなりません。


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私たちは、自らの身体を環境に適応させ、安定させるための「恒常性(ホメオスタシス)」という自然に備わった機能を持っています。



"体の状態を一定に保つこと"というと分かりやすいかもしれません。



例えば、
暑さで体温が上がりすぎないように汗をかいて熱を放出させて調節する、
寒さで血圧が上がりすぎないようにする、
侵入してきたウイルスを排除する、
眠ることで疲労から回復するなど、
身体は恒常性を維持する無数の仕組みで守られています。
その恒常性が保たれるためには、ホルモン、自律神経系、代謝の3つのバランスを整えることが大切です。これらは独立して機能しているわけではなく、たがいに連動しながら働いています。



陽(夏)から陰(秋)の季節に変化するこの時期は、心も身体もストレスの影響を受けやすく、自律神経のバランスが崩れやすくなります。
そこで今回は自律神経の働きと夜の休養についてお伝えします。



自律神経とは、自分の意思とは関係なく自動的に働く神経のことをいいます。
背骨の両側に交感神経と副交感神経があり、呼吸、循環、消化、排泄などの生命維持に必要な機能を調節しています。
例えば、心臓や胃などの身体の内側の臓器は自動的に働くため、自分の意志で止めたり機能を強めたりはできません。



秋冬は陰の季節ですから、夕方から夜、朝にかけて、副交感神経を優位にして十分にリラックス=休息することがとても大切です。



【夜の過ごし方】
①夕方から夜のアルコール、カフェインに注意しましょう
ご存知の通りカフェインには覚醒作用があります。
交感神経を高めて✳︎メラトニンの分泌を抑制させてしまいますので控えましょう。
コーヒーだけでなく、抹茶や緑茶(、チョコレート ※削除)も同様です。



②ぬるめのお湯(38〜40度)にゆっくり入りましょう
熱いお湯に短時間、又はシャワーだけで済ませるのも交感神経を優位にさせますので、1杯の常温のお水を飲んでから、ぬるめのお湯にじんわり汗ばむ程度入りましょう。



③アロマの精油を焚いて腹式呼吸をしましょう
香りは視覚や聴覚でジャッジせず、直接脳に届いて感情や本能に関わる部分に働きかけます。好きな香りを選ぶと良いですが、就寝前にはカモミールローマン/ネロリ/ゼラニウム/ローズ/サンダルウッドが個人的におすすめです。
呼吸(肺)は内臓の中で唯一コントロールできる臓器ですので。腹式呼吸(リラックス呼吸)で肺の空気の入れ替えをしましょう。副交感神経が優位になり、末梢の血液量が増加して、筋肉も緩みます。



④ 暖色系の照明→寝るときは真っ暗にしましょう
睡眠に最も関係するホルモンとして、メラトニンという物質がありますが、メラトニンは光(特に青色の光)に敏感に反応して、体内での分泌が抑制されます。
そこで、お部屋の照明をオレンジ色の間接照明にし、夜遅くコンビニに行くことは避け、スマホやパソコンの画面から離れて過ごしましょう。



自律神経は恒常性のひとつであり、外部環境の変化があっても身体を一定の状態に保つために働いています。
『のぼせ、ホットフラッシュ、めまい、頭痛、不眠、イライラ、肩こりなど定まらない症状がある』、
『食欲にムラがある』、『最近元気が出なくて仕事(学校)にまともに行けなくなった』、『訳もなく悲しくなる』、病院で『自律神経失調症や更年期障害と言われた』など、これらは未病(みびょう)という病気の一歩手前であり、検査しても異常がないが、明らかに辛い症状が心身から出ているサインです。



私たちの生きている地球は常に環境が変化します。
朝・昼・夜で温度・湿度・日光量などが違います(住んでいる地域によっても違います)し、日々の人との関わり合いや、仕事・家事・学業などの役割でもストレスが次々に襲ってきます。



"自律神経は時々乱れながらもバランスを取っているもの"と認識しつつ、
夜の過ごし方から見直して、身体の状態を一定に保つこと=恒常性を養いましょう。



✳︎メラトニン
脳の松果体という部位から夜間(午後9時ころから午前9時ころの間に午前2−3時頃をピークとして)分泌される神経ホルモンで、睡眠を安定させたり、生体時計の調整を行ったりする作用をもっています。



漢方スタイリスト/ヨガ講師/アロマ検定1級 工藤かおり
フォト/千葉卓也




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