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今月のちょこっと養生コラム ~四月~ 【〜気血水論④瘀血(おけつ)とは〜】

みなさまこんにちは。
4/5は二十四節気の「清明」です。
春分の後に東南から吹いてくる穏やかな風を清明風と呼びますが、北風が吹く季節が終わり暖かい春になることを示します。
北海道の長い冬も終わり、日中はお散歩が心地よく感じられるようになりました。


1月から✳︎気血水についてお伝えしていますが、
今月のテーマは『瘀血(おけつ)』です。


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血(けつ)は、血液のことだけでなく、思考や記憶力、視力などに栄養を送っていますが、瘀血(おけつ)とは、「血液の流れが悪くなり、体のあちこちで滞っている状態」をいいます。


主な症状は
顔色が暗く唇が紫色/シミやアザが目立つ/目の下のクマが気になる/血管が紫色で目立つ/足の冷えと顔ののぼせ/足や腰など同部位が痛む/生理痛が重く血塊が出る
などがあります。


西洋医学では、瘀血という概念は取り上げられていません。しかし東洋医学で瘀血は様々な病気に関係し、また多くの慢性病の元と考えられています。
瘀血の原因は、運動不足、偏った食事、不規則な生活など様々ですが、現代人にとって一番の大敵は、心身へのストレスです。


血液を貯蔵し、筋腱を支配しているのは肝(かん)です。
人が活動するとき血液は全身に行きわたり、横になって休んでいるとき大量の血液が肝の中へ貯蔵されます。
運動不足や寝不足、同じ姿勢を続けるなどの身体へのストレスは瘀血の大きな原因となります。


心の面ではどうでしょう。
人間にとって「不安」や「イライラ」、「抑うつ」などという感情は正常なもので、無意識のうちに湧き上がります。ところが、栄養が足りない状態である血虚や、血流が悪くなっている瘀血の状態だと、これらの感情を制御することができなくなるのです。
人間には「悪いときに悪いものが欲しくなる」という性質があるので、瘀血になるとアルコールや白砂糖を含んだものなどへの欲求が起こったりもします。


私たちの心身を健やかに保つためには、きれいな血(けつ)がよどみなく全身を流れていることが大切と漢方では考えます。


春は心も身体も緊張しやすく、自律神経のバランスが特に崩れやすい季節ですが、身体が『動きたくなる』季節でもあります。
充分な睡眠を摂り、散歩や健康体操、ストレッチやハタヨガなど、体力に合った適度な運動で血流を促進しましょう。体全体の筋肉を動かすことは血流の改善にとても良いです。
そしてイワシやさば、アジなどの青魚、にんにく、生姜、らっきょう、玉ねぎなどの辛み野菜やお酢を使った料理も積極的にメニューに加えましょう。


健康な心身を目指すためには、"滞りのないきれいな血"がキーワードです。
ご自身の生活の中で「瘀血を招いている原因=生活習慣」を見直して、できることから養生してみてくださいね。


✳︎気血水とは、漢方で考える基本的な人体の構成成分です。
互いに助け合い、コントロールしあい、密接に関係しあいながら全身をめぐり、生理機能を営んでいます。質の良い気血水が身体を巡っていると健康といえますが、足りなくなったり、滞ったりすると心身に不調が現れます。



漢方スタイリスト/ヨガ講師/アロマ検定1級 工藤かおり
フォト/千葉卓也




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